東京都    
  都木:イチョウ
Ginkgo biloba
都花:ソメイヨシノ
Prunus × yedoensis
 
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イチョウの意味は
東京のシンボルのイチョウ(Ginkgo biloba)。
もともとは、江戸時代の大火の経験を生かし、防火樹として採用したモノ。ちなみに、西日本では、サンゴ樹を使います。生活の知恵ですね。

なおイチョウを街路樹に最初に採用したのが東京都

ある意味、江戸の大火が都の木を導いたんでしょうね

 
伊豆大島のツバキ
常緑広葉樹のツバキ(Camellia japonica)を、大島では防風林として防砂垣として利用しています。海岸では、クロマツ(Pinus thunbergii)と一緒に植えており、家や畑のまわりはツバキだけで、囲っています。
結果的にか、境界としても利用しています。

そして、伊豆大島名物椿油の収穫は、根付いてから30年後のこと。火山灰のミネラル豊富な土壌と大量の降雨のおかげで、いい油が取れるんです。

集めた種を乾燥させた後、粉砕器で種を粉状にして、5分間高圧の蒸気で蒸して、圧搾機で絞って油をとる段取り。

そして、絞ったかすは、乾燥して肥料となり、木は炭としても利用。

ちなみに、「アンコ椿は」のアンコは、姉を意味し、「姉っこ」がなまった結果だそうです。

Silk city 八王子
機織りで有名だった八王子を桑の都(桑都)と言っていたそうです。
周辺にはクワ(Morus alba)が植えられ、養蚕が盛ん。平安時代から続いていたとか。家康が江戸に幕府にしたため、八王子も防御の点で重要な地。このため、軍事都市として、また宿場町として発展。
人が集まると共に周辺での養蚕と織物の集積地に。
ここの絹織物を多摩織といいます。

なお、八王子にシルクロードがあるとか??

日本の伝統的工芸品館
http://www.kougei.or.jp/index.html
 多摩織
 http://www.kougei.or.jp/crafts/0107/f0107.html
八王子市のホームページ
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/
八丈島の焼畑
12〜13年生のヤシャブシ(Alnus firma)の林を切って焼き払います。その灰を均等にまいて、サトイモかサツマイモを植え付けます。そして、同時にヤシャブシと八丈秣の原料としてカヤを植えるのです。

カヤは秣に、ヤシャブシは薪炭に利用。植付けは、2年で放棄、地力の良いところだと3年使います。ヤシャブシはha当たり、3000本。カヤは、6年間ほど収穫できたとか

ヤシャブシ林は、林地ではなく農地として扱われるそうです。

ウルシin東京
江戸漆器
江戸に幕府を開いたときに、京都から漆工を連れて来られたことが始まり。京蒔絵師の幸阿弥一門が、幕府のお抱え蒔絵師としてさらに発展

江戸っ子といえばソバということで、江戸漆器もソバ関連グッズ。盛り器、そば猪口、薬味入れ・湯桶を作っており、生産量は日本一とか。

ヤナギin東京
ヤナギにまつわる迷信(?)
◎子供の原因不明の熱の際には、ヤナギの樹皮を土瓶で煎じて飲むと良い

庭木にビワはダメ?
都内での話
ビワは庭木にはダメ
その理由は

ビワが実になるときには植えた人が死ぬから。モモクリ3年カキ8年ユズの馬鹿たれ13年。ビワは数十年??
ということで実がなるのに時間がかかるから

もちろん接ぎ木や挿し木、取り木は別ですけどね

日本はきもの博物館・日本郷土玩具博物館
http://www.maruyama.gr.jp/FootAndToy/index.html
大阪は足袋京草履にあづま下駄
江戸川柳から
江戸時代、下駄が一番愛用された履き物だったとか。もちろん、江戸での話。

関東ローム層という土地柄、雨が降ると道がぬかるむということで、草履ではダメ。歯の付いた下駄の方が歩きやすいからだったとか。

材料は、スギ、ホウノキ、センノキ、キリ。もちろん、キリは最高品。しかも柾目のとおっているのが極上品

ちなみに、歯が均等に減らないと根性が正しくないとか

世界の自然破壊の縮図
ヤギによる森林の減少
世界中で起きていることが、東京でも

東京といっても、小笠原諸島の話

1830年頃にヨーロッパ人(アメリカ人?)が食料のために導入。食べられる数と、繁殖する数がほぼ均等状態で推移していた頃はあまり森林は減らなかったそうで。

でも、本当は、草食動物のいない(コウモリを除く)小笠原の植物は、特殊な進化をしていたんです。300ある維管束植物の4割が固有種

トゲのあるサルトリイバラ(Smilax china)はトゲが無くなり、トキワサルトリイバラ(Smilax china v. yanagitai)に発展。戦時中は、軍隊の胃袋に消えて野生化したヤギもいなくなり、緑は減らず

占領下に戻った欧米系住民が、またヤギを放すも繁殖とハンティングで均衡が保たれたんです。

返還後、銃規制に伴いハンティングの減少。野生化したヤギの増殖=森林の減少。南島はヤギを駆逐したために、1980年代後半から緑が回復したそうです。

父島に近い媒島では、1968年から1991年の間に裸地が10%から30%へ広がったんです。

木の皮が食べられ、草が食べられ、根が無くなり、裸地になって、雨が大地に浸食を開始。死んだ大地になったんです。

ヤギさえ駆除すれば、問題解決になるわけではありません。多額の金をつぎ込んで植生回復しなければならないんです。郷土樹種を回復させるには、その生態をまた、関係ある動物や昆虫の回復・復活

大変です。

でも、こんなことが世界中で起きているんです。




農林水産省 林野庁 森林総合研究所
小笠原森林生態系研究チーム
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/bonin/pamf01.htm
オガサワラグワの悲しい歴史
Morus boninensis
小笠原固有のクワ科クワ属
心材が堅く、シロアリに強いということで、木理がいいと言うことで、床柱に家具に大変有用な樹種なんです。

明治政府は移住促進のために伐採規制をせず、住民は、好き放題伐ったとか(もちろん生活のためです)

クワの仲間だけれど、カイコには適せず、材の利用のみ。植栽が行われなかったために、また牧場開発でほぼ全滅に

母島の桑の木山保護林で大正から昭和初期に植栽したのが残っているくらい。100個体ぐらいがある程度とか

追い打ちをかけるように導入したシマグワ(Morus australis)。カイコさんのための栽培用クワ
遺伝子交配が進み純血が・・・・・

外来種を持ち込む際は、似たものを入れないことなんでしょうね