県木:神宮スギ Cryptomeria japonica |
県花:ハナショウブ Iris ensata |
|||
|
伊勢神宮の遷宮 | ||||
尾鷲林業 | ||||
太郎と花子 | ||||
ウバメガシの鰹節 | ||||
三重の植物利用 | ||||
ハゼノキ対策 | ||||
ヒノキは火事の木 | ||||
伊豆大島の家は熊野産木材 | ||||
伊勢神宮の遷宮 伊勢神宮は、20年ごとに遷宮しています。 技術の継承という意味でも大変重要なことです。それと同様に造営するための木材の供給を五十鈴川上流に人工林(スギとヒノキ)として植林しています。 水のきれいなところで、山ヒルに血を吸われましたが気持ちのいい山でした。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
尾鷲林業
(三重県の資料より) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
太郎と花子 鈴鹿市土師町(はぜ)の話。12月7日(第1土曜日)に新嘗祭的な祭りで、「山の神のどんと」といいます。子供達がムシロがけのワラ小屋を作って籠もります。 今は夜更けに、昔は翌朝に小屋を燃やします。ここの山の神さまは「太郎様」「花子様」の夫婦。藁細工で作った嫁入り道具で花子が太郎に嫁入りする形式をとっていたとか。 今でも、新米を炊いて子供同士が会食します。それから、小屋の外で大火を焚きます。 火に当たると厄よけになるとのこと 冬至が近いので、たき火で火に太陽に活力をという意味なんでしょうか。燃やすことで、煙が上に行くので里にいた神を天に戻す意味があるんですかね 美杉村では、モチを盗んだ神さまが、海に放り込まれてずぶ濡れになって帰ってきたので、体を温めるため大火を焚いて迎えるとか |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●●に×× 美杉村に伝わる牛蒡に感謝するお祭り。牛蒡祭は、 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウバメガシの鰹節 伊勢神宮に奉納する鰹節は、三重県産です。歴史は古く、江戸時代の番付では、行司役という位置づけ 奈良時代から、朝廷に献上していた歴史のある鰹節ですが、特徴は、材料がウバメガシ(Quercus phillyraeoides)であること。照葉樹林帯の代表的な樹種ですが、普通は、備長炭に利用されます。しかし、三重県では、燻すのに使われるのが、ウバメガシなのです。 鰹は、沖合の黒潮に乗ってくる鰹を使います。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
三重の植物利用 ・シラミにアセビ アセビの葉の煮出し液をシラミ駆除に使用。アセビのことを、アセンボ、ハゴモリともいう。 ・甘茶で蛇避け 花祭りで飲む甘茶、ヤマアジサイ・コアマチャを、家の周りや鶏小屋周辺に振り撒く。 ・柏餅はサルトリイバラ 柏餅の柏の葉の代わりに、サルトリイバラの葉を代用。申酉ビラのことを、イビツ、エベツ、エビツバラともいう。 このため、場所によっては、柏餅と呼ばずに、おさすりという。 ・柿渋にアカメガシワ 樽漬法にアカメガシワの新出葉を継ぎ足すことで、渋の抜け具合が良いとのこと。干したり、お湯につけたり、アルコール漬け、炭酸ガスを使って渋抜きをするのですが、アカメガシワも持っているタンニンがあるので、より早く、より多くのアセトアルデヒドが出来やすくなるのだろうか? アセトアルデヒドとタンニンがくっつくことで、渋みが無くなります。 アカメガシワのことを、カシャバ、ソモソモノキとも言う。 ・鯨にアカメガシワ 熊野市遊木町での鯨供養の時の供花は、アカメガシワを使用 ・椿葉という煙草 椿葉と書いて、”しば”と言います。紀伊半島では、刻み煙草を椿の葉で巻いて吸うことが行われていたそうです。椿の葉をメガホン状に巻いて、刻み煙草を詰めて吸うということから、シバマキタバコとも呼んだようです。 ・山桃 材は、複雑に捻れているため、非常に割れにくいという性格から、漁船の陸に上げる際の盤木材として利用。 樹皮は、漁網染めに利用。年2〜3回染めることで、漁網の耐久性を高めると同時に、水中で目立たなくする効果があった。この染め方は、しんが染めと言うが、本来は、シイノキで染める事であるが、山桃の方が質が良かった。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ハゼノキ対策 触れなくてもかぶれてしまうハゼノキに負けてしまう人には、色々な民間療法がありました。 ・油揚げを付ける ・菜種油を塗る ・エゴマの葉を揉んで付ける ・患部を栗の煮出し汁で蒸す。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ヒノキは火事の木 ヒノキは、火の木ということで、火事に結びつくと言うことで、熊野地方では、個人の住宅の棟木に使うことはいけないとされています。 多分、寺社仏閣に使う大事な木なので、資源保護の観点から使用制限したと思われます。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
伊豆大島の家は熊野産木材 江戸時代の話ですが、伊豆大島の家は、三重・和歌山産の熊野材で出来ていたんです。 理由は、大雨で山が崩れたり、増水して丸太が流され、その後、黒潮に乗って流れ着いたから。 通常は、熊野林業で生まれた木材は、筏師によって、新宮の川原で伐出業者や問屋、山持ちの木主に渡されるのです。でも、増水の結果、流木とか、流難材と呼ばれる人の手から逃げていくのです。 江戸時代は、勝手に処分することは許されておらず、村役人に届けて処分していました。明治時代は、地元の材木業者、昭和に入ると木材協同組合や、地元の流木防止協会が対応したとのこと。川の湾局部に、富士蔓と丸太を長く繋いで、材木を留めていたそうです。その後は、ワイヤーロープになるのですが。 丸太には、刻印が打っているので、そこで確認していたのです。しかし、海に流れた丸太は回収できずに流れるのですが、木主の名を受けた担当者は、刻印を持って伊豆大島に渡ります。 海岸に流れ着いた丸太にある刻印を確認して、現場で売却していたのです。経費はかかるので、利益は通常の3〜5割ほどだったそうです。 流木を拾って家を建てていたんです。もちろん、お金を払ってです。もちろん、刻印のないのは、持ち主が証明できないので、無料で使うことにはなるんですけど。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||