イギリスの裏切りで造林地拡大
徐々に、植林地が増えたのは、植林できる土地が増えたからなんです。それまで、農地で使われていたところが、農地として使う理由を失ったからです。
それまでは、同じ英国連邦の一員であったオーストラリア。南半球ということもあり、また農業国として、イギリスに農作物を提供してきたんです。
しかし、イギリスがEUに加盟し、税金の問題から農作物を安くヨーロッパ内で調達できるようになったのです。すると、運搬費を考慮しても、人件費を鑑みても、太刀打ちできません。
農耕地の放棄が始まります。その放棄された場所を、そのまま寝かしておくのは得策ではありません。結果、ほっといていてもお金になる植林を始めたのです。
経済環境の変化でも、造林地は増えるのです。少しでも、使っていない状態の土地を置いておきたくは無いですからね。
EU離脱のイギリス。再び農地拡大=人工林の縮小ということになるか?
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ラジアータパインの導入
1857年から1886年が最初の導入。商業的植栽は、1925年から1975年
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オーストラリア森林管理標準
オーストラリア独自の認証制度。全世界共通のFSCとは異なり、地方ルールなので、PEFCと相互認証。
http://www.forestrystandard.org.au/
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太古の記憶の森
シドニーから西に100キロに位置するブルーマウンテンズ国立公園を中心とした地域には、世界最古の鍾乳洞と呼ばれている3億4千年前に誕生したオリエント洞窟や、2億4千年前の左岸層と粘土層で出来た岩峰スリースターズ等があります。
鍾乳洞には、石灰岩の表面に張り付いて光合成をする世界最古とも言われる生物、ストロマトライトと呼ばれる微生物もいるんです。
そして、グレーター・ブルーマウンテンズ地区には、ウォレミ松という世界最古級の樹木が自生しているのです。松と言いつつ南洋スギ科で、Wollemia
nobilis、英語名は、Wollemi Pine、Jurassic Treeともいい、2億年前から姿を変えていないとのこと。
なお、ブルーマウンテンズと呼ばれるのは、ユーカリの葉から気化するユーカリオイルに日光が反射して、青く見えるとからとのこと
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山火事は放火魔を呼ぶ
オーストラリアは、山火事の宝庫。火事が起きることで、天然更新をする植生、ユーカリの存在があります。なので、定期的な山火事は、森林の更新には不可欠です。
もちろん、火元は、雷など、自然の力です。しかし、ひとたび山火事が発生すると、雷が落ちなくても、山火事が周囲に発生するんです。
火元は、放火。なぜか、山火事のニュースを聞くと、火を付けたくなる人が続出するとのこと。
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放火犯は、鳥
自然発生する山火事が拡大する原因として、人の放火もあるのですが、それ以外にも鳥による放火があります。山火事で草むらから逃げ出す昆虫や、トカゲ、小動物を捕るために、火を付けるのです。
この放火犯は、トンビ(Milvus migrans)、フエナキトビ(Haliastur sphenurus)、チャイロハヤブサ(Falco berigora)等の猛禽類です。
山火事で生まれた火の付いた枝を加えて、草地に落とすとのこと。草が燃え出すことで、中にいた生き物が逃げ出します。そこを、パクリと食べるんです。狩りをするために、火を放つのです。
これらの鳥のことをFirehawkと呼びます。
集団で、単独で狩りを行うこと。結果、山火事が広がるのでした。
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