森林が燃やされている現場です。 ここはアマゾンで、このあと胡椒園になり、そして牧場になります。 これがその胡椒園。 その後は、牧場にも適しなくなり、10年後には放置されてしまいます。多分10年前は密林だったはずです。 この牧場では、1ha(100m×100m)で牛1頭、飼えればいいそうです。多分、2haで1頭ないし、3haで1頭かも知れません。 風が吹くと、土が飛び、土地が痩せていき、ますます森が出来なくなります。再生力を奪っていくのです。 何度も、新芽を出すため、火が入り、地面が煉瓦みたいになります。再生が難しいです。 |
煉瓦のような大地 何度も火入れされた牧場では上の写真のように、水がしみこみません。何度も何度も火が入ったために地表が煉瓦のようになったんです。地面が固くなって牧草が生えにくくなるのは当たり前ですが、同じように植物(木)が生えません。1回ぐらいしか火を入れないところだと簡単に森が戻ってくるんですが・・・・・ 中南米、アジアでは、森が戻りません。 牛のために、火が放たれるからです。 フィリピンでも似た環境で緑の回復をするプロジェクトで働いた人から聞いたのですが、その人曰く「コンクリートに木を植える」心境だったそうです。 |
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もともとは、こんな感じでした。 これがアマゾンです。 (森の写真はこの燃えている所から車で、1時間ぐらいです。道は悪いので40kmぐらい) 中南米でよく起こる事例です。 焼き肉チェーン店でのお肉はどこの肉でしょうか。高いお店は和牛。では、安いお肉はどこから来ているか知っていますか。中南米にお肉を買い付けに行っているそうです。なかなか、求める質のモノが少ないとか。 なおアマゾン(ブラジル)の衛星画像は、この写真のあるところです。 |
泉のある小川。本来なら幅30mは木を伐ってはならないことになっています。でも現実は、牛の餌場に 法律があっても、守らなければこの通り。 |
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中米ホンジュラスの低地 もともと熱帯降雨林だったところです。今は、牧場に |
同じくホンジュラス サン・ペドロ・スーラ近辺はバナナ等の果樹園に、パイナップルとかが生産されています。 |
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土地利用の歴史があるかないかも 森林減少の大きな要因 伐採直後の山(ちょっと伐り過ぎかな) でも、人が入らなければ、5年後には、地表が見えなくなります。すぐ森に帰ります。(マレーシア・サバ州) 伐る場所は決まっています。真ん中は伐る場所。両端は、まだ伐る場所ではないのです。伐りたい木がある程度大きくならないと伐る許可が下りないんです。 |
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木を伐っただけで、禿げたのではありません。 (写真はフィリピン・ルソン島) 最終的な痩地になったのは、家畜(牛・ヤギ・ヒツジ)のために火を入れたからです。 元々あった森を焼いて、農業に利用。施肥をしないため、地力が落ちて、農業を放棄(というより適した農業技術を持っていないんです) 医療の発達によって、食料援助とかで人口が、増えたために、土地を休められなくなったのです。 人口が希薄だったので、急激な人口の増加に、適切な土地利用が出来なかったのです。ノウハウが無かったんです。蓄積する時間がなかったのです。 農民が起こす森林減少の典型的な形です。 でもこの背景は単純です。良い土地(生産性の高いところ)は既に使われているんです。フルーツ会社等の大企業に企業や金持ちや宗教団体による土地の囲い込み。だから、森に生活の答えを求め、上のような写真に一部の人が多くの土地を持っているという社会の不公平があるんです。国によっては、人口の3%が国土の60%を支配しているとかあります。しかたなく土地のない人は、森に生活の場を求めます。 |
森が無くなると、写真手前のお米作りが出来ません。だから、木があるんです。水の確保のために 写真は、インドネシア、スマトラ島山岳地帯。元々文化(国家)が発達した豊かな地。だから、森の重要性は、発展の鍵。農業にも長年の経験がものをいうのです。 左側と違うのは、人口密度(こちらの方が高い)に差があるから。そして、土地利用の歴史があるから、いろいろ痛い目に遭いながら、安定した生活を送る方法を会得したんです。 こういう所では、急激な森林減少は起きません。 |
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森を削ると畑が広がる ここは、アフリカの象牙海岸 コートジボアールの大都市アビジャンに近接する熱帯降雨林。国立公園の横は農地なんです。でも、徐々に削られます。 自給自足に近い生活なので、農地が多い方が広い方が良いということで、農地を広げます。 チョッコトだけが、チリも積もれば山となる。 火を入れて雑草退治のつもりが、飛び火で森まで、そして、燃えたところを農地にと・・・・ |
看板はありますが、フェンスがありません。 目の前に札束があるのと同じです。農地に替えれば、お金が得られます。指をくわえていつまで待っていられるか。 |
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