猿蟹合戦タイヴァージョン タイのマングローブでの話 エビの養殖で、破壊されたマングローブの再生のため植林をしていた人から聞いた話です。
マングローブの種(ドラムのスティックのような形)をドロに挿し込みます。ほっておけば、そのまま根が付くのですが人間が植えた後、木の上にいた猿が挿した種を引っこ抜くのです。 もちろん、放置していたら根が付きません。 また、植え直すと、今度は蟹が、正確には、すしネタにあるシャコ。これが、チョキチョキチョキチョキ切るのです。 もちろん切られた種は、死んでしまいます。 敗者は、人間なんですけどね・・・・・
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戦争の爪痕
タイの東北地域は貧しいことで有名です。 何故貧しいか、それは塩害の発生する地域だからです。水田を作っても、すぐ塩が出てきて、稲作が出来なくなります。一面白くなるのです。
元々は、鬱蒼とした森だったのに、ベトナム戦争という共産主義と自由主義の戦いの中で共産ゲリラの国内攪拌を防ぐため、国境沿いの森を皆伐し、侵入するのを見張りました。
そして、その地域に、見張りの意味も兼ね、貧しい人たちを開拓団として森林から農地に替えました。タイの森林率が減少したのは、このベトナム戦争が一因なのです。
どうして、ベトナム戦争と、タイが。それは、朝鮮戦争の日本と一緒で、アメリカ軍の補給基地だったからです。おかげで、タイ経済の発展の基礎になったんですけど、ソ連としては、どうしてもタイを混乱させたかったのでしょう。森が無くなる理由の要因に戦争は付き物です。
今、国を挙げて、また日本の援助も入って森作りが行われています。
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トラのために森を焼く 森を焼くことによって、トラを守る。 一見矛盾しているようですが理に適っているんです。
森を一部焼くことによって、新芽がでます。そこに、餌を求めてシカ等の小さい動物が集まってきます。そうなんです、森を焼いてトラの餌を育てるのです。そして、トラが獲物を捕るのに十分な空間を作るこういった、森の管理もあるんです。
日
本で、鷹や鷲の生育のために木を切るのを反対している人や団体があります。確かに、皆伐してしまうのは良くないのかも知れません。(時勢に合わないという
意味で) しかし、皆伐しないと狩りをする十分な空間は出来ないし新芽がでてきません。ウサギや、ネズミなどの餌に小動物が繁殖しません。本当に、木を切
るのを反対することが鷹や鷲のためになるんでしょうかね。
少し疑問を感じていますが、皆さんはどう思いますか
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ユーカリ問題 ユーカリがいけない、生態系を破壊する環境に悪いということを書いてある本や主張するNGOがあります。ユーカリと聞くだけでダメだという人もいます。けれど、本当にユーカリはいけないのでしょうか。 事の発端は、日本の援助で、東北タイの貧しい地域に木を植えるプロジェクトで燃料用に、家の資材のために採用したのがユーカリだったんです。
何故ユーカリかというと、痩せてしまった大地で育つ木。簡単に根が張る木、成長の良い木ということで採用されたのですが、これに面白くない人々がいたんです。
郷土樹種を植えるべきという主張があったのですが、成長が遅い以上に、根が大地に付くかどうか分からないそんな呑気なことを言ってられなかったんです。
そ
こまで、燃料不足に陥っており、燃料のための森がないとわずかに残っている森が薪として跡形もなくなってしまうんです。確かに、燃材としてせっかく開いた
農地の一部に植えるというのは農民から見ると、とんでも無いことだったと思いますが、二進も三進もいかない状況に追い込まれていたんです。
批判する方は、なんとでも言えますが、土をいじったことのない人木を植えたことのない人は、好き勝手に言うんですよね
外
来樹種はいけないと言いつつ、農作物(トウモロコシやパパイヤ等)はOKなんですよ。どちらも中米原産です。生態系を破壊するという点では、同じ行為なん
ですけど。また、植物には生存地域を拡大したい意志を持っているそうですから手助けになっているのかもしれませんが。社会のくすぶる不満をユーカリ叩きに
利用して、支持を増やそうとする政治や経済の集団や、影響力を高めたい宗教団体が、タイ国内にいて、また、学生運動や社会運動で挫折して行き場のない自己
満足を表現する場として利用した人々が日本国内にいたんです。
良いことを主張するという自己満足で、「ユーカリはいけない」と主張したんです。人の生き方はいろいろあるのですが、現場を知らないで好き勝手を言っちゃいけないですよね
ちなみに、タイの国王様(ラーマ9世ことプーミポンアドゥンヤデート)が、ユーカリを使って別荘を建てたら、誰も何も言わなくなりましたとさ。
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まわりの緑を食う国 経済発展に伴う木材需要の拡大 タイも他の国と同様、国内木材を乱伐。伐りまくったんです。経済発展に反比例した森林の減少。結果が大洪水
王様の命令で木を伐ることが禁止され、失われた緑を回復することになったんです。ここにJICAをはじめとする各国の援助が入りました。
緑は戻りつつある中、国内の木は切れない。木がほしいけど、伐れる木がない。ということで、まわりからいただくことに
まわりの国、カンボジア、ラオス、ミャンマーから相手政府や、反政府組織から購入。禁伐は一見良いように見えて、実は自己中で周りに迷惑をかけるんです。
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タイの森林植生
タイの森林は、常緑樹林と落葉樹林の2タイプに大別されます。常緑樹林は年中雨の降る場所。落葉樹林は明瞭な乾期のある場所に、分布しています。
熱帯低地常緑雨林は、年平均降雨量が2000ミリ以上を超える低地林からやや高地林に分布。年間の温度幅は、3度以内という変化のない場所。フタバガキ科樹種が半分を占めています
熱帯(泥炭)沼沢林は、パダン林と混交林の2種類
マングローブ林は、河口や海岸が泥の浅瀬に分布。カユプティ油(シオネール)のとれるMelaleuca leucadendronの純林もある。
熱帯常緑季節雨林は、年平均降雨量は2000ミリ以上で4〜5ヶ月の乾期があるか、年平均降雨量が1500〜2000ミリで、1〜2ヶ月の乾期のある地域に分布。フタバガキ科樹種は、中部、北部の原生林でよく見かけることが出来るそうです。
熱帯山岳雨林は、Pinus kesiyaやPinus merkusiiと木生シダ類が優占している。
熱帯湿潤落葉樹林は、年平均降雨量が1500ミリ程度で、4〜5ヶ月の乾期がある北部、中央部の沖積地帯を中心に分布。チーク(Tectona grandis)やカリン(Ptericarpus
macrocarpus)、シタン(Dalbergia cochinchinensis)、コクタン(Diospyros ebenum)が有名な樹種。特にチーク林は、排水良好、湿度の高い北部の渓谷や山麓に多数分布する。
熱帯低地半落葉雨林や熱帯湿性落葉樹林は、北部地域に分布し、砂質またはラテライト土壌地帯に分布。半落葉雨林の上木はフタバガキ科樹種で占められることが多く、湿性落葉樹林には、マメ科(14種)、クマツヅラ科(5種)、シクンシ科(4種)の樹種が多い。
熱帯乾性落葉林は、年平均降雨量が1000〜1500ミリのやや暑い北東部地域に分布。フタバガキ科樹種が優占している。
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森林の扱い方年表
王室林野局は、1896年設立
年 |
法律名 |
備考 |
1897年 |
森林保護法 |
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1897年 |
チーク保護法 |
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1898年 |
違法伐採商標禁止法 |
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1899年 |
伐採税無払いでのチーク材搬出禁止に関する法律 |
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1941年 |
森林法 |
国有林の木材及び林産物の利用の規制 |
1960年 |
野生動物保護法 |
野生動物保護区の指定 |
1962年 |
国立公園法 |
国立公園を指定し、公園内への立ち入りなど一切の行為を許可制にする |
1964年 |
国有林保全法 |
保全林地の指定 |
1978年 |
ワシントン条約関連法 |
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1992年 |
野生生物保護法 |
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1992年 |
造林法 |
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1992年 |
自然環境保全・向上法 |
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チャップ・チョン
タイの森林破壊の原因の一つに、農民による未開地(森林)での開拓して自分の所有地にするというのがありました。20世紀初めまでは豊富に森林があったため、そのような風習は、チャップ・チョン(Capcongは先占という意味)と呼ばれ、1855年の開国後も王朝政府は認め、1932年に立憲革命を行ってからも引き続きこの慣習を認めてきたんです。
無秩序に森林を開墾させるわけにもいかなくなり、1940年以降は、国有林への入植が実施された。農民へ土地をあげるのはやむことはなかったんです。
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