フランス共和国
French Republic
     
  満月以降に木を切る
ブドウ園を守るバラ
ボルドーはワインだけじゃない
ナポレオンの足下で密輸
災害より牧草地
イトスギの役目
モネのポプラ
パリのキノコ
樅の木に巻かれたチーズ
フランス式庭園の父
キノコの王様
世界最高峰のキノコ料理が食べられる村
ゾーニングって何?という考え方
森の意味は?
フランスの新石器人は
ガリア人の森の利用は
ワインの樽は200年もの
ルソーとミレーとフォンテンブローの森
ルイ14世とジャン・パティスト・コルベール
フランス林業の歴史
金の鎌とヤドリギ
恥ずかしがり屋のキノコ「トリュフ」
クリスマスツリーの始まり?
   
 
キノコの王様


世界最高峰のキノコ料理が食べられる村
フランス中央山塊オーベルニュ地方は、キノコの宝庫と言われていて、世界最高峰のキノコ料理が味わえる場所だそうです。
ミキイロトウスタケ(Chanterelles)という針葉樹の森の中で育つキノコや、ヤマドリダケ(Boletus edulis)、フランス語でcepeと呼ばれる天然キノコの王様、等々があるからです。

レストラン・レジス・エ・ジャック・マルコン(REGIS ET JACQES MARCON)は、人口200人足らずのサン・ポネ村なのに、世界中から人がキノコを食べに来るレストランです。

毎年11月にはキノコ祭りが開催されますが、8月から採取された天然キノコは、伝統的に乾燥させ、晩秋に売買するのだそうです。

また、サン・ポネ村から北西にあるアンベールという町では、キノコの買付に世界中から来るそうです。レ・コパンという市場の側にある食堂のオムレツが最高だとか。

ゾーニングって何?という考え方
フランスの森林面積1500万ヘクタールの内、74%は、私有林です。森林所有者は350万人ほどいるそうです。

国有林や公有林の管理は、1966年に農業小から切り離された森林公社が行っていて、@様々な森林生産物の生産、A森林の保護、B人々の受け入れという3つの役割に従って管理しているとのこと。

様々な森林生産物とは、10世紀頃から存在した林務官の存在があります。当時の林務官の仕事は、木材生産では無く、羊や豚などの家畜の放牧、木の実などの収穫を持続的に行うこと、狩りをするための動物を一定量保存しておくことなどが求められていました。

この名残から、木材だけでなく、森林生産物という表現になっています。

国有林の多くは、180〜200年伐期のナラの高齢樹林であるため、下層植生にはラズベリーなどの潅木系抑揚果実のある樹種もあり、木材生産とレクリエーション、林産物生産など、様々な機能があるため、ゾーニングに適していないのです。

国有林は淡々とワインのための木材生産をしていて、結果的に様々な機能を発揮しているため、ゾーニングという考え方は無いと言えます。

私有林も、国有林にゾーニングが無いため、公的な関わりはドイツやスイスなどと比べ弱いのが特徴。ただし、森林計画の提出や造林に対する補助金は存在しています。