燃料のために、食料のために |
生きた木を薪にすることは許されない暗黙のルールがあっても、生きた木に傷を付けて枯らしてしまえば、薪に利用できるんです。 写真のようにあまり木のない環境下では、わざと木に傷を付けて、枯らしてしまうことがよくあります。 明日より今日のために 生きるためには暖を取ったり、煮炊きに燃料が必要。みんなプロパンガスや電気に変われば、問題解決。薪のために木を伐られることもなく、そのために森が痩せて行くともなくなります、薪集めといった重労働からも解放される。でも現実は厳しいのです |
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連想してみてください。 西アフリカのセネガルの半乾燥地帯の森林の様子です。森の中には象にライオンもいるとか |
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国立公園内の人手が入っていない状態 草や灌木が茂っているのが分かります。 法でもって規制しているため人が入らないともいえます。観光客がお金を落とすので守られているともいえます。半乾燥地帯(サヘル地方)では、これでも立派な森林なのです |
国立公園(保護地域)をちょこっと出ると灌木が無くなるのです。灌木を切り払って、家畜の餌場に利用。露骨な農業は土地争いを生むので、餌場として大勢で利用 |
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近くの様子 畑に利用され、収穫後に残滓(茎など)を牛の餌場に農地、放牧地と一つの土地を交互に利用。地力回復という循環システムができあがっています。 |
部落 家の周囲は畑(収穫後の様子)。森の姿はありません。森林のある位置から車で20分ほどのところです。多分、40年前は森であったと思われます。 |
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いま、問題なのは、左の絵のように、中間にあるべき木がないことなのです。私自身そんなに見てきたわけではありませんが、高木、巨木と、小木、灌木しか見ないんです。それ以外の木を見つけることが出来ません。 高木や巨木が無くなった時、その次を担う、次世代の木がないのです。 農業をしていないちょっとした藪(ブッシュ)でも、薪取りで伐りやすいので伐られるのでしょうか、家畜が食べてしまうのか、アフリカ象が遊びで木を倒すのか分かりませんが、中間の木がないのです。 |
人の活動が森を無くしているんです。 誤解があってはいけませんが、森を無くすことがダメというのではありません。 ただ分かってほしいのは、人が生きるということは、食料を得るため、お金を得るために未墾の地を開拓しなければ、増える人口を養うことが出来ないのです。 そして、未墾の地は森林なんです。 |