タラポト宣言
アマゾン協力協定関連の基準・指標
T.国家レベル
基準1:社会・経済的便益
収入・生産・消費に関する指標
a.森林経営上の利潤と持続可能な森林の利用
b.林産物の持続可能な生産・消費・搬出
c.GNPに占める持続可能及び持続不可能な森林よりの林産物の金額の比率(%)
d.雇用・持続可能な林業活動よりの直接間接的収入,国家レベルでの林業関連雇用
e.各種林業活動での平均年1人当たり収入
f.林産物生産と加工の効率と競争力
g.地元住民に重要な森林資源への経済活動の影響
h.直接的森林利用と間接的森林利用の関係
林業における投資と経済成長に関する指標
a.全ての年間林業投資に占める産業造林・持続可能な森林経営への投資額の度合
b.持続可能な林業生産総額
c.全ての経費と便益を考慮した,ほかのセクターとの比較での持続可能な森林経営の投資レート・オブ・リターン
d.持続可能なレクリエーションと観光のレート・オブ・インクリース
文化的・社会的・精神的必要性と価値の指標
a.文化・社会・精神的必要性と価値を保護している森林の全森林に占める面積と比率(%)
b.地元住民を支援する目的の林地の全林地に占める面積と比率(%)
c.地元住民の林業活動への参加と林業活動より便益を受けるレベル
d.禁止されている作物や鉱物の代替の開発
基準2:政策・法律森林の持続可能な開発のための制度
a.持続的発展を政府非政府機関の様々なレベルでの共同作業として促進する政治的・法的仕組み
b.生態的・経済的ゾーニングによる環境計画の政治的・法的仕組み
c.その国が参加している国際的枠組みを遂行する能力
d.その国の現行法規の調和と実行
基準3:持続可能な林業生産
a.全ての生産用地に対する持続可能な生産林と林地の比率
b.国全体での林産物生産に比した持続可能な林産物生産の比率と量
c.国全体での林業生産単位に比した持続可能な林業生産単位の比率と量
d.全森林面積に占めるレクリエーション・観光用森林の比率(%)と面積
e.林産物生産の多角化レベル
基準4:森林の被覆と生物学的多様性の保全
a.全森林面積に対する各保護林種・森林タイプごとの面積
b.絶滅の危機に瀕している種の<in situ>保全方策
c.遺伝資源の保全方策
d.昆虫・病気・火事・洪水等や施業によって影響を受けた森林面積と比率(%)
e.天然更新・種構成と残存割合
f.林地の他用途転換の割合
g.根本的な生態学的変化のあった林地の面積と比率(%)
h.森林生態系保全からみた鉱業・牧畜・エネルギー・建設セクターの活動が及ぼす影響
基準5:水土資源の総合的保全
a.土壌保全方策
b.環境保護目的で経営されている森林の面積と比率(%)
c.歴史上の水没林の比率(%)と森林と水界生物との関係の維持
d.総合的水資源経営への森林保全の影響
基準6:森林の持続可能な開発に関する科学技術
a.森林経営と持続可能な生産に関する適切な技術の質と量
b.地域固有の技術の利用レベルと回復の度合い
c.研究・教育・技術移転に対する投資
d.研究の質と量,継続的実行
e.伝統的知識に対する報酬のメカニズム
f.各社会組織による技術や情報へのアクセスの度合い
基準7:アマゾンの持続可能な発展を推進するための組織力
a.組織の量と質,セクター間・組織間の相互調整
b.計画の存在とその実施度合い
c.教育・研究プログラムの質と量
d.市民団体(学術団体・草の根グループ・非政府機関・業界)の効果的参画の度合い
U.経営単位レベル
基準8:法的・組織的枠組み
a.能力ある機関により承認された森林経営計画
b.経営計画実行の定期的評価
c.森林セクターへの長期的に安定した投資を裏付ける法律
基準9:持続可能な林業生産
a.資源的に持続可能である裏付けのある木材・非木材の年間搬出量
b.侵食や物理・化学的変化を受けた森林土壌の面積と比率(%)
C.営林システムと監督の機能
d.生産の多角性
e.環境にやさしい技術の導入度合い
基準10:森林生態系の保全
a.環境保護地域における生産林地の面積比率
b.絶滅に瀕している野生種の保護・復旧・持続可能な利用方策
C.施業・病虫害・火事・人為により影響を受けた森林面積と比率(%)
d.更新具合と森林生態系の構造
e.土壌保全方策
f.林内施業の影響から水源を守る方策
基準11:地元の社会経済便益
a.地元住民の生活水準
b.森林経営の収益性と投資効率
c.伐木集運材・加工システムの効率
d.地元住民にとって重要な森林資源への経済行為の影響
e.直接/間接雇用量と収入レベル
f.森林経営から得られる便益の性質と量
g.1ha年間搬出量
h.総生産額
i.経営規模ごとの森林資源経営への地元社会の効果的参画と協議方法
V.地球レベルでの貢献
基準12:アマゾン森林の経済・社会・環境面での貢献
a.地球規模の需要に対する木材・非木材産物の持続可能な生産への貢献
b.地球規模の炭素バランスへの貢献
c.地球規模の水文循環への貢献
d.生物学的多様性保全への貢献
e.輻射のバランスと調節への貢献
f.先住民・地元住民の知識・文化的価値感やその多様性の保護への貢献
g.経済・健康・文化・科学・レクリエーションへの貢献
タラポト,1995年2月25日
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