タブーと杜と木
アンケートの中に、伐ると祟りが起きるので伐らない木があるというのを色々な方面の人から届きました。
 仕事で、先住民と呼ばれる森林に依存して生活している人たちの調査をしていて、ここでも、タブーという結界が森の中にあります。
 なぜタブーが存在するのかそれは、生活防御の意味があるのではと・・・・・・・

 ちなみに山岳にすむ先住民の人たちは、あそこの森を伐ると、家族が病気になる、怪我するようなことをいいます。そういう所は、村の水源地になっていることが多く安定した水を得るためにいわれていると確信しています。きっと、ものすごい昔に、そのタブーの地域の木を伐って痛い目にあったのでしょう。だから、戒めというか、生き残るために昔から言い伝えが今に残っているのだと思います。

 日本を見てみると、限られた国土。四方を海に囲まれており、行き場がない、争えば人が死に、恨みの社会に、そして何時消えることのない殺し合いの世界になるところを、和を持って尊しではないけど、抑制すること・我慢することを学んだのではないでしょうか。

 人口増加によって新たに農地を切り開けば、平地のうちは良かったのに山になると、災害が発生。土砂崩れによる農地の破壊や、木が無い事による保水力の低下で水不足。生活を壊す自然の力がタブーを産んだのでは。

 急峻な地形なので、木を伐ることによる災害との因果関係があまりにもハッキリ分かったからなんでしょうか。

「木を殺すなという」

 そんな経験が深層心理にあるのでしょうか

「災害と神社・寺」に書いたようにもしかしたら、鎮守の森は、神社の背景にある杜は水源地だったのでしょうか神が宿るという事にして、水を確保したのでしょうか

あまり自信があるわけではないのですが。

森と神様