インド
India
     
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  海を渡ったスギ
インドの森林植生
社会林業


   
 
海を渡ったスギ
シッキム州に何故か生えているスギ(Cryptomeria japonica)の木。実は、お茶を収める木箱のために、日本から持ち込んだ物だったそうです。
一しか、スギは広まって、ネパールのパシュパティナガルにまで広まったようです。


インドの森林植生
インドの気候帯は、乾燥地帯、モンスーン地帯、熱帯多雨地帯、半乾燥地対の4つに分類されています。ということで、植生も一様ではありません。

カシミールからアッサムにかけての東北部は、シダー、スプルース、松、モミなどの針葉樹や、ナラ、クルミといった広葉樹が分布する亜熱帯山地林から高地林。

西海岸沿いに位置する西ガーツ山脈(Western Ghats)周辺やアンダマン地域は、アカテツ科(Palaquium spp.)、フタバガキ科(Dipterocarpus spp., Vateria spp., Hopea spp.)、オトギリソウ科(Calophyllum spp.)、センダン科(Dysoxylum spp.)、クワ科(Articarpus spp.)、ツバキ科(Poeciloneuron spp.)、カンラン科(Canarium spp.)、ウルシ科(Gluta spp.)等の樹種が分布。

西ガーツ山脈の東側とヒマラヤ山系の山麓には、チーク(Tectona grandis)、ローズウッド(Dalberga latifolia)、サール(Shore arobsta)の分布する熱帯落葉樹林。

インド南端のケープコモリンからヒマラヤ山系の麓までのインド中央部地域亜、サンダルウッドこと白檀(Santalum album)や、証或、アルビジア類が分布する熱帯サバナ、亜熱帯サバナ林となっている。



社会林業
Social Forestryを社会林業と呼び、その概念の発祥地は、インドだったんです。1970年代のFor The Peopleという考えが、これまでの住民排除型造林が上手くいかなかった過程で、生み出された政策だったのです。住民の意向を聞き、住民参加(雇用しなくて経費削減?)型の森林造成。

JFMと今では呼ばれ、Joint Forest Managementと呼ばれる事業の計画段階から住民の希望を反映させ、実行段階でも森林局と協議を行いながら事業を進めるやり方。

住民に対しては、植栽後3年目から薪の採取が許されて、10から15年で伐採許可が下りる仕組み。この方法で国土の森林面積を増やしていくのです。

かつて、日本で社会林業と名の付く事業をODAを通じて途上国で行おうとすると、「社会党の林業」と勘違いされたそうです。
ちなみに、社会林業は政策であって方法論ではありません。




杉山龍丸
元日本軍人