愛知県  
  県木:ハナノキ
Acer pycnanthum
県花:カキツバタ
Iris laevigata
 
杜(森)の話
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治山学発祥の地
カラスウリで金儲け
カラスウリ(Trichosanthes cucumeroides)の種が、大黒様に似ているということで、財布に入れておくと、金持ちになれるという民間信仰があります。ほかの地域では、打ち出の小槌に見えるとか。

場所によっては、床下に置けば金持ちになるらしいです。

種子は煎じて咳止めに利用。土瓜根と呼ばれる根は利尿、浄血、催乳に利用。果肉や果汁はしもやけ、ひび、あかぎれ時に擦り込んで使います。


 
使い古しの木は車に
木材の再利用の一つに車の扉というのがあります。なんと、車の扉の中には木材が入っているんです。

建築廃材を粉々に砕いて、釘やその他金属を取り除き、チップ状になった木材の木くずを煮るんです。グツグツ煮て、繊維状にし、扉の型枠に入れて、固めます。

すなわち木屑が、扉のコアになるんです。

車の扉には、実は見えないところに木が使われているんです。


ヤナギin愛知
ヤナギにまつわる迷信(?)
◎口内炎にはヤナギの木の泡をつけると良い
◎門前にヤナギがあると家運が傾き、屋根より高くなると栄えない
◎家の下に根が入ると病人が出る
◎疱瘡や麻疹の熱にはヤナギの芯を煎じて飲むと良い


秀吉のすすめた早生フキ
東海市の名物の早生ふき(わせふき)。平安時代から栽培されていたが、豊臣秀吉が広めたそうで、「食べれば健康で富貴になる」というからだとか。

フキの効用を知っていた秀吉は、咳で苦しんだ母親を助けるため、煎じて与えたとか。その効用を、農民にも、身近に蕗があればとということで、広めたそうです。

ちなみに語源ですが、冬に黄色い花を咲かせることから、「冬黄(ふゆき)」→「ふき」になったとか、お尻を拭く葉っぱということで「ふく葉」→「ふき」になったとも。


愛知県の特異生物バカマツ
1948年5月3日誕生の第50代農林水産大臣らしい愛知県第5区(名古屋市中村区・中川区、清須市、北名古屋市、西春日井郡豊山町)に生息する「オソマツ」(遅松orお粗末)と呼ばれる病気のマツ


              (バカ)
           (バカ(バーカ)
         (バカ)  /,,
        (バ(カメヾノ;;` ⌒(バッキャロ)
            / ;;ソヾ(バ) ヽ'(バ(カン
      (バカヾ⌒ヾ/ (バカタレ)
        / ;;:( バカ
       / ;;i
      ノ ;;;;l
゙"゙''""゙''    "゙''゙"゙''""゙''"゙''"''゙"゙''""゙''"

  バカマツ (主に愛知県に自生)

2010年の正月に伊勢神宮を参拝しなかったため、天候不順、赤松口蹄疫2010等、数々の災害・人災を招く。



家の繁盛の木
稲沢市の人からの情報。
家の北側に「花梨(借りん)の木を、南側には樫(貸し)の木を植えるとのこと。

カリン(Chaenomeles sinensisかPseudocydonia sinensis)の生薬名は和木瓜(わもっか)で薬効があります。咳や痰などの喉の炎症や利尿に効き目があり、1100年前に、中国から弘法大師が持って帰ったとのこと。浙江省が原産といわれています。

場所によっては、「花梨、樫の木、桑、梨の木」というところもあるそうです。「借金は借りない、貸すだけ。苦は無し」という意味です。


グノアな森
 肥料の山といえば、腐葉土を連想しますが、日本にもグアノの山がありました。
グノアの生みの親は、今嫌われているカワウ(Phalacrocorax carbo)です。
場所は、知多半島の美浜町です。寛政から天保年間(1800年)の頃、肥料としてカワウの糞を利用してきた長い歴史があります。美浜町大字上野間にある「鵜の山」と呼ばれる里山です。もともと、薪炭林として利用していたそうですが、カワウが住み着き始めたそうです。

 昭和10年から20年(1935〜1945年)にかけては、麦や大根、桑などの肥料として重宝されました。このため、糞は入札で権利が売買され、その売り上げで、小学校を作ったり、お寺の観音堂を作ったり、貧困中の村人の生計を補助したりしました。化学肥料の登場で、衰退し、最期の入札は昭和42年(1967年)だったそうです。地元の人は、鵜の山とは呼ばず、大日山(ダンチャマ)と呼んでいて、山の入り口に鍵をかけるなど、厳重な管理をしていたそうです。山に入れば、糞を採取後、山砂をまきます。基本は、糞そのものを集めるのではなく、糞まみれの山砂を集め、乾燥させ、篩にかけ、糞だけを取り出して山から下りるということです。一日仕事なので、昼食時には、鵜のいる木の下で、木の幹を叩いて、おかずの調達だったそうです。木に止まって雛に餌をあげようとする親鳥は、驚いて、丸呑みしていた魚を落としてくれたからだそうです。カワウ自体は、卵も含め美味しくないため、食料とされることはありませんでした。だから、増えすぎて困っているんです。

 当時の里山は、収奪され尽くしていたので、表土向きだしの明るい里山です。でも、カワウが営巣すると、その糞で葉が白く汚れ光合成は出来ず、枯死していきます。このため、クロマツを植栽していました。若い松には、営巣しないため、糞尿による厚化粧で枯死しません。ある程度大きくなると、営巣します。営巣を始めて10〜15年後には枯れてしまうとのこと。このため、落札者は植林の義務がありました。カワウがいなくなっては困りますから。植える際も、カワウの営巣が無くなってからの話。糞がたくさんある状態では、活着率が悪かったそうです。

  ちなみに、木が枯れそうになると、枯れる前に伐って、販売して小金を稼いでいました。


カリヤマ
豊田市周辺では、里山というか柴刈り山のことを、カリヤマ(刈り山)とか、クサカリヤマと呼んでいたそうです。柴とは、栗の木の根元、切り株から萌芽した幹や、春先に芽が出た実生の陽樹や声だ、山野草の総称です。なので、燃やすための薪というのでは無く、田畑に抄き込む肥料として落葉落死を利用したり、牛や馬の餌に利用していました。
 このカリヤマは、個人所有の場合、基本水田に隣接しており、水田の取引の際、このカリヤマもセットで売買していたとのこと。
 また、採草地は、ヒクサヤマと呼んでいたそうです。

治山学発祥の地
日本禿げ山三大県の一つである愛知県。その他は、滋賀県と岡山県。禿げ山は、燃料確保のために、肥料確保のために、森林を無くし、劣化した結果なのです。

なので、東京大学の愛知演習林は、治山の研究地