水害防備林 巴波川
巴波川(うずまがわ)は、栃木県南部を流れる利根川水系渡良瀬川支流の一級河川です。
流域は栃木県中西部から南部で、思川小倉堰の分水や、栃木市川原田や木野地の沼等の湧水地からの水が集まり、栃木県西方地域の平野を南に流れ、栃木市の倉街を経て、渡良瀬遊水池に流れ込む、およそ20キロ、流域面積が約217.6km2の川です。思川が形成した扇状地上にある川です。

また、うずま川とは、「渦を巻いて、波を立てて流れる」という意味だそうです。これは、湧水池から水が渦を巻くように流れ出て行く様子という意味があるとのこと。別名、「字津間川」、「鶉妻川」とも呼ぶのですが、川の西の方に、鶉が沢山いる鶉ガ丘があり、鶉(うずら)が、なまって巴波(うずま)になったとの説があります。

川幅が狭く、蛇行しているのが特徴で、増水すれば、洪水が発生します。このため、橋を架けても2年も持たないといわれ、洪水で人々が苦しめられたそうです。この洪水から解放されたのが、「巴波川悲話」にある姉弟の人柱の話です。これが、栃木市倭町の幸来橋(子無橋)の由来になる悲話です。



また、小山市下初田には村の名主の娘、かめが人柱になったため、彼女の名前を後世に残すために、「亀の子堰」があります。
さらに、6キロほど下流の栃木市藤岡町帯刀付近には、慶長18年(1613年)2月に、押切村のために人柱になった「おゆわ淵伝説」もあります。
おゆわ稲荷神社(藤岡町部屋2227-1)

合計、3柱+αの人柱のある川ということ。

場所は未確認ですが、上流域に植林し、洪水時に土砂を含んだ水の勢い、水勢を緩和して、農地や人家への被害を軽減したとの記録が残っています。もしかしたら、永野川上流の孟宗竹林等が、その名残かもしれません。。


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