山火事・林野火災


■山火事・林野火災の起こし方
山火事を発生、被害拡大させるには、どうすればよいか

発生方法 原因
・可燃物がある場所
(易燃性の可燃物)
防火帯、防火線、防火樹林の未設置
可燃物の除去 (定期的な火入れ)をしない
・乾燥している場所
(異常乾燥)
見回り、雨乞いをしない
湿度の確認しない
貯水槽の設置しない
・風がある場所
(強風)
見回りをしない
地形特有、土地特有の風の把握していない
・急傾斜地の場所   
・森林の管理不足の場所  車道・林道の未整備
貯水槽の未設置
防火帯の未設置 
・飛び火   
・火事場風   
・たばこをポイ捨て出来る場所 携帯灰皿の普及
吸い殻入れの設置
・たき火の不始末 簡易消火器(投擲用) 
・BBQ後の炭を投げ込むこと 炭火の消し方の普及 
・発見しても連絡しない 連絡先と場所(林班)を示した看板の設置 
・可燃物を飛ばす ドローンの禁止
燃えない機体 
・年寄りによる野焼き・畦焼き 無理かも 
・子供の火遊び トラウマになるような映像を保育園・幼稚園の時に見せる 

逆を言えば、どこに注意を払えば良いか。注意することで、防げるということです。


火の消し方を知らない悲劇
2015年5月に、兵庫県の赤穂市で発生した山火事は、BBQの炭に水をかけた後、火が消えたとして、草むらに捨てたとのこと。燃えていた炭に、水をかけても、消えたように見えて、炭の芯の部分の火種は残っています。

確実に消す方法を知らなかった悲劇です。

・土に埋める(ただし、自分ちの庭)
・火消し壺、炭壷、お菓子の空き缶に入れて、蓋をし、空気を遮断して消す
・金属のバケツに水を張っておき、その中に入れる

山火事の原因の6割が、たき火などの火の不始末、たばこだそうです。

■知っておくべき山火事
 昭和46年(1972年)4月27日の呉市山林火災
 ベテラン消防士18名が殉職した山火事。飛び火が、想定以上の速さで、急斜面を下ったために、逃げ場を失ってしまった。教訓は、固有の地形についての気象情報の収集。

  呉市山林火災現場付近の小気候(消防研究所技術資料)
  国会資料

■火の消し方の心得

(1)焼け跡側から進入し、危急時には、焼け跡に逃げる
(2)火頭を早めに制圧するには、急速炎上の危険があるため、適当な登山道から行ってはいけない。
(3)火頭には、焼け跡から行き、防除すること
(4)火点、火線の上で作業を行わない。
(5)急速炎上の場合、火流に対して横方向(直角方向)に逃げる
(6)単独行動をとらない。二人以上でチームを組む
(7)傾斜地では、転落物のある事を忘れないこと
(8)斜面を燃え上がってくる火に対し、上方向に逃げると危険
(9)山腹を横に燃える火に対しても、上方向に逃げると危険
(10)逃げる場合は、斜面を燃え上がってくる火に対して上方へ逃げることは危険である。
  また,山腹を横に燃えてくる火に対しても同様である。
  延焼の緩慢な方向,あるいは燃え尽きて冷却している所を選ぶ。

■山火事に遭遇したら

カナダのマニュアルより
車に乗っていて山火事に巻き込まれたら
(火災による最大の死因は、放射熱です。放射熱から身を守る一番の方法は、そこから逃げることです。)
①車の中にいるときは、車から出ないこと。
②木や灌木、背の高い草から離れること。
③視野の広い場所を見つけ、駐車します。
④窓を閉めて、通気孔を閉じます。
⑤エンジンをかけた状態にします。
⑥ヘッドランプとはザードライトを点灯します。
⑦煙が入ってこないように、カーエアコンは再循環に設定
⑧天然繊維の衣類(綿やウール)で露出した皮膚を覆う。
⑨車窓より低くなるように身を屈めて、火の前線が通過するのを待つ。
⑩乾いた毛織りの布で覆う


【余談】公園に逃げ込むとき(樹木の力に頼る)

関東大震災の時、墨田区の深川地区では、清澄庭園と本所陸軍被服廠跡(今の横網町公園)に逃げた人の運命は、樹木があるかないかの違いだけだったそうです。
巨大な火災旋風で、避難者4万人のうち3万8千人が亡くなった本所陸軍被服廠跡(公園として整備中)がある一方、四方に4千本の針葉樹と広葉樹という木々に囲まれた清澄庭園では、2万人の命が助かったのです。広葉樹といっても、シイやタブ(イヌグス)といった常緑樹です。

ほぼ、同面積にもかかわらず、この違いが生まれたのは、樹木が燃えにくい性質を遺憾なく発揮したからです。耐火限界が、常緑広葉樹の場合13,400kcal/m2hとのこと。
これは、葉や幹に水分を含んでいるからです。一方、木造建築は、4,000kcal/m2h、人だと2,050kcal/m2hだそうです。樹木が、防壁になったのです。

また、一般的には、飛び火が被害を拡大するのですが、飛び火である火の粉を木の葉が防いでくれます。常緑樹の壁が、火の粉をキャッチしてくれますので、拡大を防ぐのです。


このため、大規模火災が起きたときは、避難する時は、避難する場所の周囲が木で囲まれているか、特に常緑樹で囲まれているかを確認する必要があります。

関東大震災の火災調査を実施した中村清二によれば、カシ、シイ、サンゴジュが一番よく、次に、イチョウ、アオギリとのこと。プラタナスは葉がある時期は効果があるが、落葉すると役立たずだそうです。アオキ、イヌマキ、ウバメガシ&ヤマモモ(阪神大震災で活躍)も推奨される木です。これらは、火伏の木ともいいます。

ただし、含水率が20%をきると、その機能も怪しくなってしまうとのこと。

それから、遮断力もあります。熱の遮断も重要ですから。

この他、日比谷公園、芝公園、横浜公園等、緑に囲まれたところに逃げ込んだ人は、助かったとのこと。さて、このときの教訓を生かした公園は、どれだけあることやら。最近は、痴漢やのぞき対策で、木の下の方を伐り、隠れにくくしている公園もあるそうですので、心配です。



■関連サイト

林野庁(山火事予防)
 http://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/yamakaji/index.html



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